止水関連について多くお寄せいただくご質問は下記の通りです。
各質問をクリックしていただくと回答が表示されます。

1.施工の手順を教えてください。
1.施工例(別途施工事例も掲載していますので、参考にしてください。)
(1)注入準備
小型ハンマードリル等の工具を使用し欠損部を斫り急結セメント材を用いて注入ホースを取り付ける方法や、削孔して注入器具を取り付ける。
漏水していないひび割れに対しては低圧注入用のシリンダーセットに付属している専用の座金を取り付ける。
(2)注入
ケイ酸塩をシリンダーを使用し低圧注入。クラックの状態によっては微粒子セメントを注入します。
(3)撤去
注入したケイ酸塩、微粒子セメントの反応度合いにより注入器具の撤去をします。
※施工箇所や躯体の状態により施工手順や施工内容が変わる場合があります。
2.低圧注入、高圧注入とは何ですか?
2.
低圧注入:
0.4N/㎜²以下の低い圧力で、時間をかけてゆっくりと注入することで、ひび割れの奥深くまで補修材を浸透させることができます。
これにより、微細なひび割れに浸透し、効果を発揮します。
高圧注入:
橋梁、トンネル、ダム、地下構造物など、高い耐久性や止水性が求められる様々なコンクリート構造物の補修・補強に用いられます。
特に、水が勢いよく漏れ出している箇所の止水に有効です。
3.施工期間はどの位要しますか?
3.注入箇所の数やひび割れの状況、現場の条件によりますが、注入作業自体は比較的短期間で完了します。
4.この工法はどのような状況に適用されますか?
4.コンクリート構造物での漏水であれば状況に応じた工法でほぼ適用されます。
*躯体自体を形成していない場合は施工は不可能です。
5.施工時の注意点は何ですか?
5.以下の点に注意が必要です。
配合比の調整:
微粒子セメントと水の配合比は、漏水の状況やひび割れの幅によって調整する必要があります。
混練(練り混ぜ):
ケイ酸塩、微粒子セメント供に均一な効果を得るためには、材料を十分に混練することが不可欠です。
注入・塗布方法 :
ひび割れへの注入、もしくは表面への塗布など、状況に応じた適切な工法を選択します。
6.この工法と他の止水工法との違いは何ですか?
6.他の止水工法、例えばウレタン樹脂注入工法は、湧水など活発な漏水に対して即効性がありますが、経年劣化により硬化体が収縮する可能性があります。
樹脂が収縮し、コンクリートとの隙間が発生し、再び漏水が発生する場合が有ります。
一方、ケイ酸塩と微粒子セメントの併用工法は、コンクリートそのものを改質するため、半永久的な止水効果が期待できます。
万一新たなクラックが発生した場合は残存したケイ酸塩が再溶解・結晶化し、クラックを閉塞していきます。
7.躯体の欠損が酷くても注入は可能ですか。
7.可能ですが、欠損が激しい場合は適切な箇所に注入器具を取り付ける為に欠損箇所を大幅に斫らなければならない可能性があります。
*躯体自体を形成していない場合は施工は不可能です。
8.この工法は、湧水(水の勢いが強い)にも対応できますか?
8.湧水がある場合は、止水工法の一例として、急結セメントなどの即効性のある材料で注入ホースを取り付け湧水を一時的にホースへ逃がし、その後ケイ酸塩と微粒子セメントを注入する事で止水の施工が可能です。
9.施工後にクラックが広がる、伸びる場合はありますか。
9.ケイ酸塩を使用した低圧注入による止水は、施工後にクラックが広がる、または伸びるといった現象を基本的には起こり難いです。
むしろ、ひび割れの進行を抑制する効果が期待できます。